技術資料

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構造解析用語
ランチョス法 (Lanczos algorithm)

特定の断面積を持つ木の板は、一方の端を壁に固定、もう一方の端に垂直の衝撃荷重を加えると、特定の形状として上下に振動することになります。そして、加わる衝撃荷重をいかに速く、あるいは、大きな力で加えるかに応じて振動する板の形状は異なります。外部からの動的荷重を受ける物体の振動は、物体の剛性(stiffness)による復元力と質量に応じた慣性力(inertia)の相互作用による結果です。

一方、木の棒のように、内部が満たされた弾性体は無限個の質点(point mass)と無限個のスプリングが互いに接続された動的システムと考えることができます。従って、これらの専門用語で連続体(continuum body)は、無限個の自由度(degree of freedom)を有しており、その結果、物体の固有振動形状、即ち、モード形状(mode shape)も無限個です。これらの物体の固有モードと各固有モードに対応する固有振動数(natural frequency)を求めることをモード解析(modal analysis)と呼びます。一方、無限個の固有モードを持つ連続体を有限個の有限要素(finite element)メッシュ(mesh)を作成すると、メッシュの自由度数分固有モードを持つ限られた動的システムに縮小されます。

 
しかし、有限個の固有モードを数値解析で計算は、メッシュの有限要素数が多いほど計算時間が長くなる問題があります。しかし、構造物の振動に及ぼす固有モードの影響は高次固有モードであるほど減少します。従って、振動分析のためすべての固有モードが必要としないため、振動分析の目的に応じ特定の低次固有モードに限定されます。

n個の固有モードを解くため必要な(nxn)サイズの固有値行列方程式をN個の低次固有モードのみ解くために必要な(NxN)行列方程式に縮小する数値アルゴリズムをランチョス法と呼びます。一方、注意点としては、N個の低次固有モードのみが必要であるためN個の固有モードだけを持つ粗いメッシュを作成し固有モードを求めではなりません。ランチョス法は、20世紀に開発された10代の数値手法の一つとして、アインシュタインの助手であり相対性理論の研究を手伝った、ハンガリーの数学者ランチョス(Lanczos1893-1974)によって開発されました。

 

 
 
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